機密性の高いファイルを送る際は、メッセンジャーの名前だけではなく、その会話自体の状態を確認する必要があります。アプリがプライベートチャットの添付ファイルをエンドツーエンド暗号化していても、公開チャンネル、組織のファイル領域、バックアップでは保護の境界が異なる場合があります。
この比較は、2026年10月24日に確認した公式文書に基づきます。全バージョンの独立した試験でも、製品の総合的なセキュリティ順位でもありません。ここでいう添付ファイルとは、会話で送信するファイルやメディアであり、製品のあらゆる機能に保存されるすべてのファイルを指すわけではありません。
10サービスのファイル保護範囲を比較
| サービス | 文書で示された保護範囲 | 例外や確認すべき点 |
|---|---|---|
| Livara | LVR1/LGS1で保護されたダイレクトメッセージとグループのファイル・メディア | 公開チャンネル、非対応グループの状態、受信者の端末 |
| Signal | Signalの会話はエンドツーエンド暗号化 | アプリ外に保存・エクスポートしたファイルの境界は別 |
| 保護された会話の個人メッセージと送信内容 | バックアップ保護設定、受信者や企業との共有 | |
| Messenger | E2EEの会話内のメディア | そのチャットと機能の状態。製品の全領域を同じと考えない |
| Telegram | 2人のSecret Chat内のファイル | Cloud ChatとグループはE2EEではない。Secret Chatは元の端末に依存 |
| iMessage | iMessageのメッセージとメディア | SMS/MMSは別。RCSの状態は暗号化対応に依存 |
| Element/Matrix | 暗号化されたルームの添付ファイル | ルーム設定、端末、外部連携を確認 |
| Wire | E2EEを備えたWireの通信で送信したファイル | Wire Driveは例外。ファイルとフォルダーは転送時・保存時に暗号化されるが、同じE2EEの主張ではない |
| Threema | E2EEを備えたメッセージ、グループ、メディアファイル | ファイルのエクスポートとバックアップを別々に確認 |
| Session | E2EEを備えたプライベートメッセージとプライベートグループ | Communityの境界はプライベートグループと同じではない |
この表は、各サービスのアルゴリズム、メタデータ、実装品質が同等だと証明するものではありません。各行の主張を、使用するバージョンと会話の種類に照らして確認してください。
写真・キャプション・プレビューは分けて考える
一般的な設計では、ファイルを専用のコンテンツ鍵で暗号化してアップロードし、鍵とダウンロード先を保護されたメッセージで受信者に届けます。キャプション、ファイル名、サムネイルもデータであり、その保護範囲を明確にする必要があります。
画面上で写真とキャプションが並んでいても、同じ保護を受けている証拠にはなりません。また、ダウンロード後にギャラリーへ保存する、あるいは別アプリに送ると、メッセンジャーの境界外にコピーが作られる場合があります。転送時の暗号化が、それらすべてのコピーの扱いを決めるわけではありません。
Livaraが公表している状態
Livaraのセキュリティページは、添付ファイルごとに別のランダムな鍵を使用し、保護されたセッションでその鍵を転送すると説明しています。キャプション、ファイル名、添付ファイルの鍵は、保護されたグループコンテンツの範囲に含まれます。同じページは、運用メタデータがサーバーに残ること、非対応の旧グループはE2EEの対象外であると明示する必要があることも記載しています。
この説明は、すべての端末の安全性の保証でも、アプリの独立した監査結果でもありません。脅威モデルでは、感染した端末や内容を漏らす受信者は、通信経路の暗号化による保護の対象外です。
添付ファイルの比較でよくある3つの落とし穴
音声メッセージとリアルタイム通話は別物
録音済みの音声メッセージはファイルです。リアルタイム通話はメディアプロトコルと通話アーキテクチャに依存します。音声ファイルの暗号化から、サーバー側での録音や、あらゆる通話の保護について結論を出すことはできません。
複数端末対応はサーバー上の平文を意味しない
サービスは、許可された端末に鍵や保護されたメッセージを配布できます。ただし、復号を許可された端末はそれぞれ、内容にアクセスできる追加の地点になります。端末一覧、新しい端末の確認、古い端末のアクセス権取り消しが重要です。
「緑のメッセージ」が常に同じ状態を示すとは限らない
Appleは現在、iOS 26.5と対応通信事業者でのE2EE対応RCSについて説明しています。参加者全員の対応が必要です。SMSとMMSには、依然として同じ保護はありません。画面の色だけではなく、実際の会話の種類と表示マークを確認してください。
機密文書を送る前に
- 相手と会話の種類を確認し、チャンネルやCommunityをプライベートグループと混同しないでください。
- E2EEの状態と許可された端末を確認してください。
- 自動保存、ダウンロード、バックアップの方針を決めてください。
- ファイル自体に機密性の高いメタデータが含まれる場合は、送信前に確認してください。E2EEはそれを受信者から隠しません。
- どの利用や再共有が許されるかを受信者に伝えてください。暗号化は機密保持の合意の代わりにはなりません。



